スペイン芸術界最高の栄誉「スペイン国家舞踊賞」を26歳の若さで受賞。2018年にイギリスの舞台芸術の最高賞「ローレンス・オリヴィエ賞」ノミネート。伝統的なフラメンコをベースにしながら、革新的なスタイルでフラメンコの世界を押し広げ、世界的な評価を確立したロシオは、他の舞台芸術や現代アートの世界からも熱い視線を送られている。
3歳でダンスに目覚め、恵まれているとはいえない体格をものともせず頂点に上り詰めた彼女は、その天才的なリズム感、驚異的な身体能力、天性の芸術的感性で異次元のステージを繰り広げる。
本作は、彼女のステージの創作現場を追ったドキュメンタリー。パリのエッフェル塔に臨むシャイヨー国立舞踊劇場での新作公演「カイーダ・デル・シエロ」の初演までの道のりに密着した。仲間たちとの創作、練習、そして圧巻のステージ本番。フラメンコ界の重鎮、ラ・チャナやフェルナンド・デ・ラ・モレーナたちとの心震えるセッション。そして、家族や本人のインタビューを通して、彼女の心の内側にも迫る。
世界中の人々を魅了してやまない彼女のパフォーマンスやステージはどのように出来上がっていくのか。フラメンコの枠を超えた注目を浴びながら、フラメンコの魂を持ち続ける彼女が追求するステージとは —
『衝動―世界で唯一のダンサオーラ』でその舞台裏を追った、パリ・シャイヨー国立舞踊劇場での「カイーダ・デル・シエロ」のライブ映像。ロシオ・モリーナの大迫力のステージをスクリーンで楽しむことができます!天から落ちてきた女性の旅がテーマの本作品で、ロシオは第19回英国批評家協会賞(ナショナル・ダンス・アワード)にて「OUTSTANDING FEMALE MODERN PERFORMANCE」賞を受賞。
監督:エミリオ・ベルモンテ 出演:ロシオ・モリーナ、エドゥアルド・トラシエラ、ホセ・アンヘル・カルモナ、オルーコ、パブロ・マルティン・ジョーンズ 2016/97分/スペイン語
1984年、スペインのマラガに生まれる。3歳から踊りを始める。7歳でオリジナルの振り付けを考えた。17歳のときにマリア・パヘス舞踊団へ入団し、世界各地で活躍。2002年、マドリッド王立舞踊高等学校を卒業。2005年、ビトリア中央劇場にて処女作 『Entre Paredes』を発表。翌年以降も次々と精力的に新作を発表し、ヨーロッパや北米など各地で好評を博す。2010年、若干26歳にして「スペイン国家舞踊賞」を受賞。カルロス・サウラ監督『フラメンコ・フラメンコ』(2010)にも出演。28歳の時に上演した『Oro Viejo』では、それを鑑賞したミハイル・バリシニコフが感動し、彼女の前で跪いた。また、2018年にはイギリスの舞台芸術の最高賞、ローレンス・オリヴィエ賞に、「フラメンコ表現の限界を押し広げたことに対して」ノミネートされる。 ロシオ・モリーナ舞踊団として、2014年に『10年の軌跡』(Bunkamuraオーチャードホール)、2015年に『AFECTOS ーアフェクトスー』(東京国際フォーラム)で来日公演を行っている。
スペイン生まれ。監督、詩人。
バレンシア大学で工学と文学を学んだ後、1999年にフランスに移住。
テレビドキュメンタリーの監督となる。
本作は彼の初の長編ドキュメンタリー。
初めてロシオが踊るのを見たとき、「フラメンコ」ではなく、その信じられないほどモダンな身振りに魅了された。そして、伝統と現代性が混ざり合った彼女のアイデンティティに気づいた。私は40年前にスペインのアルメリアで生まれた。父はフラメンコが好きで、芸術の基礎を私に教育してくれた。私は23歳の時にフランスに来たが、フラメンコは停滞していて目新しさのないものだと思っていた。「既にすべてを見ている…」ロシオは、私のこの確信を根底から覆した。
彼女のダンスは私に語りかけ、子供だった頃に私を連れ戻す。ロシオについて最も尊敬するのは大胆さだ。その大胆さと彼女を取り巻く謎を撮影したいと思った。そして、シャイヨー国立舞踊劇場における新しいステージの創作に密着し、彼女のダンス人生の重要な瞬間をカメラに収めた。制約を持たず、この素晴らしい芸術家との旅の一部を皆と共有したい。
地域 | 劇場 | 電話番号 | 公開日 |
---|---|---|---|
宮城 | フォーラム仙台 | 022-728-7866 | 上映終了 |
山形 | フォーラム山形 | 023-632-3220 | 上映終了 |
福島 | フォーラム福島 | 024-533-1717 | 上映終了 |
栃木 | 宇都宮ヒカリ座 | 028-633-4445 | 上映終了 |
群馬 | シネマテークたかさき | 027-325-1744 | 上映終了 |
東京 | 東劇 | 03-3541-2711 | 上映終了 |
東京 | アップリンク渋谷 | 03-6825-5503 | 上映終了 |
東京 | アップリンク吉祥寺 | 0422-66-5042 | 上映終了 |
東京 | 東京都写真美術館ホール | 03-3280-0099 | 上映終了 |
神奈川 | シネマ・ジャック&ベティ | 045-243-9800 | 上映終了 |
長野 | 長野ロキシー | 026-232-3016 | 上映終了 |
静岡 | シネマイーラ | 053-489-5539 | 上映終了 |
富山 | ほとり座 | 076-422-0821 | 上映終了 |
富山 | DaFriends×Hotoriza | 076-624-9229 | 上映終了 |
愛知 | 名演小劇場 | 052-931-1701 | 上映終了 |
京都 | アップリンク京都 | 075-600-7890 | 上映終了 |
大阪 | シネ・リーブル梅田 | 06-6440-5930 | 上映終了 |
兵庫 | 元町映画館 | 078-366-2636 | 上映終了 |
岡山 | シネマ・クレール | 086-231-0019 | 上映終了 |
佐賀 | シアターシエマ | 0952-27-5116 | 上映終了 |
地域 | 劇場 | 電話番号 | 公開日 |
---|---|---|---|
宮城 | フォーラム仙台 | 022-728-7866 | 上映終了 |
山形 | フォーラム山形 | 023-632-3220 | 上映終了 |
福島 | フォーラム福島 | 024-533-1717 | 上映終了 |
東京 | アップリンク渋谷 | 03-6825-5503 | 上映終了 |
東京 | アップリンク吉祥寺 | 0422-66-5042 | 上映終了 |
東京 | 東京都写真美術館ホール | 03-3280-0099 | 上映終了 |
神奈川 | 横浜シネマ・ジャック&ベティ | 045-243-9800 | 上映終了 |
愛知 | 名演小劇場 | 052-931-1701 | 上映終了 |
京都 | アップリンク京都 | 075-600-7890 | 上映終了 |
大阪 | シアターセブン | 06-4862-7733 | 上映終了 |
兵庫 | 元町映画館 | 078-366-2636 | 上映終了 |
佐賀 | シアターシエマ | 0952-27-5116 | 上映終了 |
コメント
COMMENT
順不同・敬称略
ロシオ・モリーナの踊りはフラメンコの枠を超えている。
形式の先にある自由を手に入れた稀有なダンサー、選ばれし人。
彼女の挑戦は、衝動を形にすること。私たちはこの作品を通して、新たな時代を生み出す身体表現者の踊る衝動、表現する衝動の本質を目の当たりにすることになる。
草刈民代
女優
彼女は私の孫になり得る。凄い子なの!
ラ・チャナ
フラメンコダンサー
純粋にフラメンコダンサーでありながら型破りなアーティスト。
同じダンサーとして挑戦し続けてることに魅力を感じる。
私達では考えられない思いを持ちながら今を生きるんだろうなと…いまの時代のフラメンコ界にロシオ・モリーナあり
辻󠄀本知彦
ダンサー・振付家
彼女の眼差しは、見ている、というより聞いている、ように見える。宇宙全体が奏でるリズムに耳を澄ませて、すべてを預けるように踊る。彼女の挑戦は、世界に存在する生きもの、物質、目に見えないもの、すべてがそれぞれのリズムで呼吸していることを私たちに教えてくれる。
石橋静河
俳優・ダンサー
頭で考えずに身体で感じる。そして限りなく自分の魂に近づくために探究する彼女の姿は命を削っているように側から見えるかもしれない。でもそれは苦しい探究ではなく、まさに心が「踊る」探究。私も魂で生きたい!そう思わせてくれる作品です。
レイチェル・チャン
ラジオDJ ・バイリンガルMC
踊りが人の姿で生まれて来た。そういう奇跡。
命がけで本当の姿に戻ろうとしている。
その旅にのみ舞い降りる美しいカケラと塊はいつも彼女を待っている。
彼女は必ず会いに行く。踊る。
黒田育世
振付家・ダンサー
若い女性ながら「怪物」とまでいわれるロシオ・モリーナ。伝統を修めながらも、内面から溢れ出る巨大な表現世界が次々に領域を超えていく。自らの身体を捧げ、放擲し続ける姿は、痛々しく、あまりにも気高い。
乗越たかお
作家・ヤサぐれ舞踊評論家
フラメンコは多種多彩な文化が融合したモダンアートで、その精神はアナーキー。自分と真摯に向き合い、私たちを挑発し続けるロシオ自身、実は誰よりも自由でフラメンコなのにちがいない。
志風恭子
フラメンコ研究家
靴底から鳴り出すリズムはやがて肉体化しロシオ・モリーナを作り上げている!
北村道子
スタイリスト
ゴヤの絵のなかで人は愚かさから逃げ切ろうとし
黒い悲しみの地を蹴立てて
いかに浮遊するのか
ロシオ・モリーナは土の畝から生れ
天に向かって突き出た、一本の固い芽だ
四方田犬彦
映画誌・比較文化
ロシオを純粋なるフラメンコから生まれたアーティストとして、クリアな眼で観てほしい。タブーへの挑戦の意味。批判を恐れない勇気。他の誰もができない自由でスリリングな表現の数々。これこそが、ロシオ・モリーナというアーティストの醍醐味だ。
坂倉まきこ
フラメンコジャーナリスト
ロシオ・モリーナは各地で公演を重ねながら表現を磨いてゆく。これは旅の一座の映画でもあるのだ。ドラム、カホン、ギター、歌、そして踊り。体が刻むリズムに目をみはる。
野中モモ
ライター・翻訳者
世界への捧げものとしてこの世に生まれ落ちた真のアーティスト、ロシオ・モリーナ。
伝統/現代の二項対立を無に帰し、挑み続ける彼女の生き様、その魔術的瞬間ー衝動ーを捉えた究極のドキュメンタリーは、現代社会でアーティストを全うすることの真理を映し出す。
唐津絵理
愛知県芸術劇場シニアプロデューサー/Dance Base Yokohamaアーティスティックディレクター
この“衝撃”は一体なんだ!「フラメンコを超えたフラメンコ!」というような言葉は、あまりにも“陳腐”に響いてしまう。「うつくしい女がうつくしく踊る」引力に、映画を見終わった僕のカラダは抜け殻になった。
前田圭蔵
舞台プロデューサー
伝統を失い、常識を失い、自分自身を失い、そしてフラメンコさえ失うときに立ち上がるもの。 不安さえ美しく踊りにしてしまう舞姫の、私たちは何を見ているのか。何が見えないのか。
ヴィヴィアン佐藤
ドラァグクイーン/美術家
類稀な生まれついてのダンサー!
EL MUNDO
まさに情熱の権化!
直ちにその体を引き離さなければ、
発作を繰り返し、その美しさと激しい情熱で大変なことになる!
LA VANGUARDIA
これまでで最も素晴らしいフラメンコダンサーだ!
THE NEW YORK TIMES